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サンホワイトP-1と局方ワセリンの品質安定性比較(当社比)

日本薬局方の白色ワセリン、いわゆる「局方ワセリン」は原料のペトロラタムに由来する芳香族化合物、共役二重結合を有する化合物、樹脂状化合物など不飽和の炭化水素が不純物として微量含まれています。これら不純物は自然光の下、紫外線により容易に光酸化の影響を受け過酸化物を生成し皮膚刺激の要因となるケトン化合物を合成します。また過酸化物は皮膚組織にダメージを与えると同時に薬剤に作用し薬効の低下を引き起こすことが示唆されています。
サンホワイトP-1は特殊な水素化精製法によりこれらの不純物がほぼ完全に除去され熱や光、酸化などの物理的、化学的変化に安定であり、紫外線吸収の影響をほとんど受けない高品質の白色ワセリンです。皮膚に対する安全性が高められ、また皮膚刺激がない為パッチテストのコントロール基剤として使用されています。白色ワセリンは医薬軟膏基剤として、またスキンケアー軟膏として繰返し長期間に渡って皮膚表面に塗布されることを考慮すると自然光や紫外線で物性変化を起しにくい高品質の白色ワセリンを使用することが望まれます。

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白色ワセリンの紫外吸収スペクトル(当社比)

白色ワセリンの紫外吸収スペクトルを調べる事により不純物の有無、含有量を確認することが出来ます。図-1はイソオクタン溶液中での白色ワセリンのスペクトルです。
白色ワセリンA、B、Cはごく一般的な局方ワセリン、Dはカラム吸着精製ワセリンです。
白色ワセリンは、精製の程度、保存の状態によりかなりバラツキが見られますが、大部分が、CとDの中間のパターンにあり、紫外波長270nm近辺に大きな吸収ピークを示します。
この波長領域に電子スペクトルを有する有機化合物は芳香族化合物、共役二重結合化合物、樹脂状化合物など発色団を有するものです。これらの化合物は白色ワセリンの不純物として光酸化による過酸化物の発現を促し色や匂い、品質安定性、皮膚刺激物の生成促進など品質劣化の大きな原因となります。 サンホワイトP-1は紫外吸収スペクトルからもわかるように、これらの発色団化合物のほとんどが除去されています。

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白色ワセリンの光安定性(当社比)

白色ワセリンは自然光に晒されると少しづつ着色し始めまた同時に酸化反応が進行します。
進行の度合いは紫外吸収スペクトルの吸収強度の大きいもの程、すなわち発色団化合物の含有量が多い白色ワセリン程顕著に認められます。これはワセリン基質が紫外線等の光エネルギーによりラジカル化され酸素と反応するいわゆる光酸化の現象であり、ワセリン基質をRHで示すと次のよう進行し過酸化物が生成されます。

過酸化物ROO・はある量蓄積されるとラジカル連鎖反応を起し重合、分解などの自動酸化反応へと進行しヒドロキシ、エポキシ、アルデヒド、ケトン化合物など皮膚刺激起因物質が生成されます。

局方ワセリンAとサンホワイトP-1を太陽光に直接晒した時の経時的な色調変化及びそれに伴う過酸化物の生成経過を図-2、図-3に示します。過酸化物の生成量を過酸化物価で表した場合、局方ワセリンAは酸化安定の目安となる過酸化物価(POV)1.0を短時間でオーバーし連鎖的に増大する傾向にありますが、サンホワイトP-1では光酸化の影響をほとんど受けず紫外線に対する品質劣化がほぼ完全に抑制されています。
白色ワセリンの酸化安定性は熱エネルギーによりラジカル化された場合さらに顕著に発現し局方ワセリンとサンホワイトP-1では明らかな相違が認められています。

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白色ワセリンの熱安定性 (当社比)

白色ワセリンの酸化安定性は強制加熱時の促進老化試験により容易に比較することができます。高温下でワセリン中に空気を吹込んだ時の過酸化物の生成量は局方ワセリンAとサンホワイトP-1の間では大きな差となって現れます。A.O.M.(Active Oxygen Method)の方法に準じ促進老化試験を行ったときの過酸化物生成経時変化を図-4に示します。
局方ワセリンはある誘導期を経過したのち急激に酸化反応が進行し分解、重合などが発現し品質劣化を起こすのに対しサンホワイトP-1は熱エネルギーの影響をほとんど受けず安定です。ワセリンの熱安定性は医薬軟膏基剤としての加熱滅菌、調剤、保存性など取り扱う側での品質安定性を確保するために重要です。

試験方法 : 加熱温度 120±5℃
空気吹込量 1.6ml/min.g
吹込時間 0~12hrs

強制加熱によるP.O.V.の変化

0 3 6 9 12
局方ワセリンA 0.13 1.25 31.10 98.73 133.76
サンホワイトP-1 0.05 0.06 0.08 0.13 0.25

過酸化物価:meq/Kg

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